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解体現場で墜落し、脳挫傷を負った相談

事故類型墜落
職種解体工作業
傷病名(症状)急性硬膜下血腫、脳挫傷、後頭骨骨折
相談時の状況治療中
年代20代
勤務形態アルバイト
被災した状況アパートの解体作業中、足場が空中にはみ出すように取り付けられており、そこに乗った際に足場ごと外れて、約5mの高さから墜落してしまいました。
ご相談者ご本人・被災者の親

相談内容

被災者は、解体中のアパートに設置された足場及び屋根に上って、建材を運ぶ作業をしていました。足場が空中にはみ出すように取り付けられており、その足場に乗ったところ、足場が外れて墜落してしまいました。労災事故により、脳挫傷等の大けがを負いました。嗅覚障害により後遺障害12級が認定されたものの、他にも味覚障害等の症状があり、生活に不自由さを感じているので勤務先に対して損害賠償請求をしたいと考え、弊所へご相談いただきました。

弁護士からのアドバイス

(1)後遺障害等級

ご相談者で労災保険を申請し、嗅覚障害により後遺障害等級12級が認定されていました。 初回相談にて症状を伺っていくと、認定された嗅覚障害の他に、味覚障害や高次脳機能障害の疑いがあることが分かりました。他方で、後遺障害の認定では、高次脳機能障害について反映されていませんでした。

そのため、後遺障害等級12級の認定に対して審査請求を行い、高次脳機能障害をきちんと認定いただくことが重要であることを説明しました。また、審査請求にあたり、ご相談者自身の症状を医師にきちんと伝えた上で、高次脳機能障害に詳しい病院に通院することをアドバイスしました。

(2)損害賠償請求を見据えて

実際の症状に応じた認定を受けることは、勤務先などに損害賠償を請求する場面でも重要になります。損害賠償の請求では、労災で認定された後遺障害を踏まえて、慰謝料や逸失利益を計算するためです。

本件では、(1)のとおり、後遺障害の認定で高次脳機能障害が反映されていない状況でした。そのため、まずは審査請求により適切な等級を認定いただく必要があることをアドバイスしました。

所感・まとめ

本件のように、後遺障害の認定で高次脳機能障害が見落とされてしまうことがあります。症状に応じた認定を受けるには、早い段階で弁護士が対応することが望ましいです。労働災害に遭った場合は、早い段階で、弁護士への相談をお勧めいたします。

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