組立中に指を挟まれ、痛み等が残存した相談

事故類型	機械等の巻き込み・挟まれ
職種	ライン工
傷病名（症状）	右中指中節骨骨折、右中指神経損傷
相談時の状況	症状固定
年代	40代
勤務形態	派遣社員
被災した状況	車の組立作業時の土台を組み立てる際に突起部分に、指が挟まれ被災した。
ご相談者	ご本人

相談内容

車の製造過程のおけるライン作業中に、被災者が指を挟まれる外傷を負ってしまった案件です。症状固定となり、今後の労災申請の流れについて相談したいとのことでした。

弁護士アドバイス

1． 後遺障害等級（障害補償給付）を申請したいが、どうすればよいか？

今後、後遺障害等級を申請するにあたり、担当医へ後遺障害診断書を作成していただくことと、具体的に後遺障害診断書へ記載していただくポイントについて、以下のアドバイスをしました。

• 指の可動域を測定してもらい、記載してもらうこと
• 自覚症状（痛みやしびれ）につき漏れなく伝えて、記載してもらうこと

2．会社側へ慰謝料を請求することができるのか？

本件について、会社側に本件事故発生について過失または安全配慮義務違反があるのかという点が大きなポイントとなります。
具体的には、被災者は本件作業を標準作業手順書とおりにやっていたにもかかわらず、本件事故が発生してしまったので、この作業自体が事故発生の危険を有していたことと認められるかどうかが重要です。そのため、本件作業について、実際にどのような手順で作業を行っていたか、どういった点を注意して作業するように指示されていたかの証拠を収集することが、会社側へ慰謝料請求できるか否かを決定づけることになります。

所感・まとめ

勤務中におケガをされた場合、どのように労災保険へ申請したらよいか分からないケースが多いと思います。本件のように勤務中の事故に遭ってしまった場合は、まず専門家へ相談することをお勧めしております。