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申請サポートから受任し、合計約250万円を獲得できた事案

被害者60代男性
部位手指(薬指)
傷病名薬指末節部切断
後遺障害等級14級
獲得金額約250万円(障害補償給付約50万円+示談金200万円)
目次

ご相談内容

工場で勤務中に、勢いよく閉まったドアに指を挟まれたという労災事故です。
被災者様は、その事故で薬指の先が切断されてしまい、労災で治療を受けていました。症状固定が近く、障害補償給付の申請を考えているということで、お問合せいただきました。面談では、診断書の控えをお持ちいただきましたが、実際の後遺障害と診断書に記載の内容にズレがありました。そのため、実際の症状を追記いただくようアドバイスいたしました。

また、痛みが残ったがMRI撮影を受けていないとのことでした。そこで、検査費用が自己負担になる可能性がありますが、可能であればMRI検査を受けた方がよいことをアドバイスしました。会社への損害賠償請求をするか否かを悩んでいるものの、まずは障害補償給付をしっかり申請したいとのことで、ご依頼いただきました。

サポートの流れ

まずは、面談時にもご説明したとおり、診断書の修正とMRIの撮影について対応を進めました。後遺障害として痛みが残ったとのお話でしたので、具体的な内容を説明するため、生活への支障や痛みの状況についてヒアリングを行い、内容を書面にまとめて労基署へ提出しました。障害補償給付の申請にあたり、地方労災医員との面談でお話しいただきたいことや、注意点のアドバイスも行いました。

それらのおかげか、無事に14級が認定されました。14級認定後、保有個人情報の開示請求を行い、事故に関する記録や後遺障害の認定の具体的な内容が記載された資料を取り付けました。開示資料に基づいて、勤務先への賠償請求ができるか否かを検討して、説明いたしました。

その結果、賠償請求したいというご意向となり、勤務先等への損害賠償請求についてもご依頼を受けました。勤務先等との示談交渉では、保有個人情報の開示請求で出された資料をもとに、労災事故が発生した原因、勤務先等が負っている安全配慮義務の内容・根拠、義務違反の事実を具体的に示し、損害賠償を請求しました。

解決内容

示談交渉の結果、2割程度の過失相殺を主張されたものの、慰謝料や逸失利益等についてはこちらの主張に基づいた金額での示談となりました。

所感(担当弁護士より)

労災事故があったからといって、当然に賠償が認められるわけではありません。勤務先等に賠償請求をするには、安全の配慮を欠いていたこと等を資料に基づいて具体的に指摘することが重要です。
具体的な指摘ができないと、曖昧な根拠で請求することになり、示談交渉はもちろん、裁判でもこちらの主張が通りにくくなります。また、勤務先等に賠償請求を行う前提として、後遺障害が適切に認定されていることが必要です。

本件のように、後遺障害の診断書に実際の症状がきちんと記載されていないことは、しばしばあります。治療の段階からご相談いただくことで、適切な治療や検査のアドバイス、診断書の記載内容の確認等のサポートをすることができ、よい解決を目指した対応を行うことができます。

お仕事中に事故に遭われて治療中の方、障害補償給付の申請を検討されている方は、なるべく早めに弁護士にご相談いただくことをお勧めいたします。

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