火傷の労災で治療中からご依頼いただき200万円で示談した事例

被害者50代 女性
部位右腕
傷病名(症状)右上肢Ⅱ度~Ⅲ度熱傷
後遺障害等級14級
獲得金額200万円
目次

相談内容

勤務中、揚げ物用のフライヤーの前を通ろうとした際に、油まみれで固定されていない床マットに足を滑らせてしまいました。その結果、運悪く高温の油が入ったままのフライヤーに手を突っ込んでしまい、火傷を負われました。会社側の対応が芳しくなく、腕にはひどい火傷の痕や引きつりなどの後遺障害が残りそうだったため、きちんとした損害賠償を請求したいとのことでご相談にいらっしゃいました。

サポートの流れ

ご相談いただいた段階では、治療費に関する労災保険の申請は完了していましたが、休業補償の申請がまだであったため、まずはその請求を行いました。その後、数か月間の治療を経て症状固定となりましたが、やはり火傷の痕や引きつりといった後遺障害が残ってしまったため、障害補償給付の申請を行うことといたしました。

後遺障害等級の結果としては、腕の露出部分に醜状痕を残すものとして14級が認定されました。この結果をもとに、相手方の保険会社に対し、安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求を行いました。

解決内容

損害賠償請求後、相手方にも弁護士がつき、弁護士同士での示談交渉となりました。相手方の弁護士は、①醜状痕の後遺障害であるため逸失利益は発生しない、②被災者側にも足を滑らせたことについて過失があるという2点を主張してきました。

これに対し、当方からは後遺障害逸失利益の点について、確かに裁判例では醜状痕のみで逸失利益が認められることは少ないものの、本件では醜状痕だけでなく腕の引きつりや動かしにくさといった症状も残っており、それが労基署にも認定されていることを主張しました。

その結果、労働能力喪失率5%、労働能力喪失期間5年の逸失利益を認めさせることができました。また、過失割合については、労災事故では労働者側の過失が一定程度認められやすいという実情を踏まえ、当方から20%の過失を認める譲歩をしました。

これらの交渉の結果、当方が提示した200万円という解決金の支払いを相手方が受諾し、示談が成立しました。

所感(担当弁護士より)

本件は、労災事故発生から2か月後という比較的早い時期にご相談いただいた事案でした。

事故から日が浅かったため、労災保険請求書に記載する「災害の原因及び発生状況」がまだ固まっていない段階でした。この記載内容は、勤務先に事故の状況として証明してもらうものであり、その後の損害賠償請求の可否や進め方に大きく影響します。

本件では、内容が固まりきる前にご依頼いただいたことで、当方に有利な内容で「災害の原因及び発生状況」を作成し、勤務先に証明してもらうことができました。その結果、その後の示談交渉も有利に進めることが可能となりました。

労災事故に遭われた場合、事故後の初期段階での対応が、その後の損害賠償や後遺障害の補償に大きく影響します。お早めに弁護士にご相談いただくことをお勧めします。

この記事の監修弁護士

弁護士法人シーライト

副代表弁護士 小林 玲生起

神奈川県弁護士会所属。労災やアスベスト被害などの分野における相談実績多数。わかりやすい説明で被害に遭われた方々からの信頼も厚い。医師×弁護士の対談動画出演や弁護士向け教材の講師も務め、人身損害被害全般の救済に従事している。​

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